富士フイルム

富士フイルム株式会社は、ライフサイエンス領域の事業成長を加速させるため、創薬支援CROビジネスに本格参入しました。同ビジネスの全体戦略を立案・推進する「CRO事業推進室」を新設し、新たな医薬品のシーズ探索や有効性・安全性評価などのサービスを提供。製薬企業をはじめとする顧客の創薬研究をサポートしております。

同推進室にて創薬支援CROビジネスの全体戦略を立案。バイオ関連技術の研究開発を行う「バイオサイエンス&エンジニアリング研究所」や、高度な製造インフラおよび創薬の知見を有する富士フイルム富山化学株式会社、試薬ビジネスなどで培った強固な国内販売網を持つ富士フイルム和光純薬株式会社といった当社グループのリソースを結集させ、国内において創薬支援CROビジネスを展開しています。

具体的には、iPS細胞のリーディングカンパニーであるFUJIFILM Cellular Dynamics(フジフイルム セルラー ダイナミクス), Incが開発・製造するヒトiPS細胞由来分化細胞と、幅広い製品開発で蓄積してきたAI(人工知能)技術を組み合わせた、医薬品候補物質の有効性・安全性評価および作用機序解析のサービスを提供。ヒト生体への作用を再現し高精度に評価・解析できるという特長を生かし、マウスなどを用いた動物実験を削減したいという顧客ニーズに応えます。また、遺伝子治療薬などのサンプル作製や、同治療薬の分子構造の解析を受託。さらに、がんや感染症の分野を中心に培ってきた、医薬品の研究開発の知見を生かし、創薬コンサルティングも行っています。

富士フイルムは現在、重点事業領域の1つであるライフサイエンス領域において、低分子医薬品およびバイオ医薬品の開発・製造受託(CDMO)サービスを提供しています。今後、創薬支援CROサービスの本格展開を図り、創薬研究から生産プロセス開発、治験薬製造、商業生産までカバーするトータルサポート体制を確立していきます。